教科書改訂

令和3年4月に、教科書改訂が行われました。特に大きな変化が英語の教科書で見られます。

移行措置を伴わない教科書改訂の為、公立中学生はかなり英語で大変な思いをするのではないかと危惧しています。

慶伸塾では塾長が教科書改訂のたびに教科書の本文と日本語訳を全ての学年でPC入力し、出力した紙に新出単語・熟語、新しい文法のポイントなどを手書きしたものを用意しています。

まだその作業がすべて終わったわけではありませんが、入力や手書きでの書き込みをしていて気づいたことがありましたのでここに記させていただきます。

因みに東京書籍 NEW HORIZON についての内容です。

1.内容の難化

 中1の初めの単元でいきなりbe動詞、一般動詞、canの文が混在しています。また、小学校で500語程度の英単語を学習したことを前提として教科書が作られているため、子供達には初見の単語であっても「復習すべき単語」として収録されているものが多くあります。

さらに、中3の教科書では今までに収録されていなかった「仮定法」が入っています。高校で学習していた文法です。

単語の内容も難化しており、高校入学後で学習していたような単語が散見されます。また、本文の語数も2割程度増加している印象を受けます。


2.一方では内容の踏襲も

 改定前の教科書と内容が全て変えられているわけではなく、「A Mother's Lullaby」のような読み物は継続して収録されています。但し、最後の1ページにバラク・オバマ大統領(当時)が広島の平和記念公園を訪れ、スピーチした内容が追加されています。熟語や会話表現などは改定前と大きく変わった印象はありません。但し、会話表現を扱うページではより実践的な場面想定や場面のバリエーションを増やすなど、実際の会話場面で使える引き出しを増やそうという工夫も見られます。


3.ICTの利用

 教科書内に2次元QRコードが頻出しています。このQRコードをスマートフォンやタブレットで読み取ると音声データを聞くことができます。カセットテープやCD・MDなどで聞いていた時代が懐かしく思われますが、デバイスが身の回りにある子供たちにとっては学習機会を逸しないようにという当然の進化なのでしょう。


4.入試への影響

 入試へどのような影響が出るのかは未知数です。但し。学校現場の負担は明らかに増加し、学校の授業だけではついていけない子供たちが増えてしまうことが懸念されます。今までもそうでしたが、対策としては「自衛する」ことしかないように思います。高校の英語の授業が公立・私立問わず文法を「動詞・形容詞・副詞・助動詞…」といった品詞や「補語・目的語…」といった構成要素を文法用語で説明してる現状が変わらないことを見れば、今まで同様きちんと本文を読み、新出単語を覚え、文法のポイントを用語も含めて説明を受け、問題演習をするという流れは必要ですし、その必要とされる度合いがより増えているように感じます。


 慶伸塾では今まで同様、教科書の内容をきちんと理解していただくこと、覚えるべきことは覚えることを中心に、変化していく入試に対応できるよう今後も指導していきます。

 

 

慶伸塾

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